1.概要

2023年2月14日(火)大月市瀬戸公民館にて顕彰会小俣公司会長が標記演題で講演をしました。

聴講者の皆様からはたいへん好評で「信茂公が裏切り者ではないということが良くわかりました」等多くの御意見をいただきました。

2.式次第

3.講演の骨子

顕彰会会員 折笠記述

『小山田信茂公顕彰会にとって、2022年は大きな飛躍の年となりました。
逆臣の定説をくつがえす熱意と研究が認められ、山梨県制作の「信茂と勝頼」
ショートムービーとなりました。

今までの定説は信茂の裏切りで笹子峠が封鎖され、勝頼は仕方なく天目山麓に
逃げ討ち死にし武田氏は滅亡したとされています。

我ら顕彰会の説は笹子峠は封鎖されていなかった。
信茂は婦女子家臣を北条方(現在の八王子市)へ無事に逃がした。
その後信茂の孫が武田信正と結婚し、武田信興が生まれたが、この人こそ
武田家再興の人であったのです。

そして「裏切り」は勝頼が信茂に命じたことだと考えればつじつまが合うのだが、
2007年 12月、上吉田富士山御師小澤志摩所蔵の「武田勝頼滅亡記」
と題された「理慶尼記朱校本」を顕彰会主宰・松本憲和が発見し、定説を
覆す論拠を得たのです。

県制作ムービーでは『信茂と勝頼』では儂(わし)を撃て。そして首を信長に差し出せ。
それが領地領民を守ることになる」「憎まれ役をすまぬ」と勝頼は信茂に命じた。

長崎知事が大月市内の集会で、「信茂と勝頼」にふれ、「勝頼の命令だったと
考えるのが合理的」と述べたと紹介されました。

こうしたことを機会に国中と郡内の感情的なしこりが消え去ることを期待します。
そして大月市の地域おこしも。

今、私達ができうることは、歴史に真摯に向き合い、郷土の英雄、小山田信茂公の
事績を検証し、次世代が誇りをもって郷土を語ることが出来るようにすることで
あります。

同時にそれが、私たち世代の役割であり、責務でもあると考えます。 

その為には、大月市全体を良くしようと、市民一丸となって考え、身近で、
一人でも取り組めるところから実行していくことが、大事であると思います。』

最後に会長は長崎山梨県知事のコメントを紹介しました。

『「信茂を取り上げる必要があった」「郡内」(大月よ東側と富士吉田方面)と
「国中」(甲府を中心とする西側)。

山梨県内でおおっぴらに語られることはあまりないが、観光客の流動が
大きい郡内と、盆地を中心とした国中の気質とが生んだ「すれ違い」は
山梨県に横たわる大きな課題のひとつだ。

信玄公の生誕500年を2021年に迎えるにあたり、山梨県は2020年、
県内すべての27市町村、各市町村の観光関係団体・経済団体などとともに
「信玄公生誕500年記念事業実行委員会」を立ち上げ、異例の
「自治体制作ドラマ」を発表することにしていた。

ドラマの主人公を誰にするのか。これが焦点だった。

小山田信茂の評価が地域間の微妙な感情の遠因とも言われている。』

  

4.講演会の様子

5.アンケート結果

その他の方々のアンケート結果 (全員が「面白かった」に 〇)

・小俣会長さん、その他2名様ほんとうにありがとうございました。小山田信茂公の事が良くわかりました。

・小俣公司様に歴史の話を聞き、たいへん勉強になり、孫達に話してやりたいです。

・小山田信茂公が裏切り者ではないということが良くわかりました。

・今も昔も争いごとは人が不幸になるばかりだと思った。

・小山田信茂公について、わかりやすく聞くことができた。

・我々よりも若い世代の者に聞かせてやりたかった。